牽引式キャンピングトレーラーの代表格エアストリーム
広大な大地を持つアメリカでは、かつて幌馬車で旅をしていた文化を受けついで、キャンピングカーで旅をする習慣が根付いています。そして多くのメーカーやビルダーが多くのキャンピングカーを作ってきました。そんな中でキャンピングトレーラー製造に特化して、丈夫で長持ちするトレーラーを作り続けているのがエアストリーム社です。
いまから90年前、1930年代に創業者ワーリー・バイアムによってエアストリームの最初のキャンピングトレーラーがアメリカ、ロスアンジェルス近郊で産声を上げました。やがて他に類を見ないアルミ合金の丸みを帯びた流線形のボディが生み出されました。軽くて空気抵抗の少ない形状は飛行機の構造を基に開発されました。
エアストリームは丈夫なフレームに軽量なアルミ合金の板を張り付けた構造でできています。一般的なキャンピングカーやトレーラーは10年ほどで乗り換えられることが多いですが、エアストリームはその頑丈さから、10年以上使われます。人によっては内装をリフォームしながら一生モノとして所有している方々もいらっしゃいます。
アルミボディは耐久性も高く、今となってはクラシカルに感じるその当時のフォルムのエアストリームは、トレーラーとしての役目を終えた後も、よく住居として使われています。また、塗装されて移動店舗などとしても良く使われています。当時のものは中古車市場でも人気が高く、高値で取引されています。
エアストリームは牽引免許が必要
頑丈なアメリカンサイズのトレーラーは幅と長さが大きく作られています。そして日本の保安基準では、幅が2.5mを超える車両は公道を走ることができません。
ほとんどのエアストリームのキャンピングトレーラーも同様で、日本国内ではそのまま走らせることができません。
そのために、日本ではナローモデルという幅を抑えたモデルが輸入されています。そしてその総重量は最も小さいモデルでも1トンを超えます。
日本の運転免許制度では、総重量が750kg以下のトレーラーは、特別な免許は不要です。
つまり「トレーラーをけん引する自動車」を運転できる免許があるならば、特別な資格は不要ということです。
日本の保安基準でトレーラーの大きさは、全長12m、全幅2.5m、全高3.8m以内と規定されていますが、けん引される車量の総重量にだけ制限があり、保安基準内のサイズでれば運転できます。
しかし750kgを超えるトレーラーを運転するには、けん引免許が必要になります。
そしてエアストリームのすべてのモデルが、けん引免許を必要とします。
普通自動車で、750kgを超えて2000kg未満のトレーラーをけん引するには、「牽引小型トレーラー限定免許」(ライトトレーラー免許)という免許制度があります。この免許は、自動車教習所では教習と試験ができず、居住地の運転免許試験場へ自分で牽引する車両を用意して、その車両を持ち込んで受験をしなくてはなりません。
総重量2000kg以上のトレーラーを牽引するには、限定ではない「けん引免許」を取得します。これは各地の民間の自動車教習所にて教習と試験を受けることができます。
免許が不要のトレーラーを一度も運転したことが無くて運転に自信を持てない人や、中型限定以上の免許を持っている人は、教習所で取得された方が良いでしょう。
エアストリームは大きさに比例して重量も増えますので、けん引する自動車もそれに見合った大きさのクルマが必要です。
実際には住居や店舗など定置利用が多い
エアストリームのキャンピングトレーラーは、一般的なキャンピングトレーラーより高価です。丈夫なフレームとアルミ合金で作られたボディは耐久性が高く、10年以上の長い期間使うことができます。実際にエアストリーム社は創業約90年になりますが、50年以上前の古いモデルも、現役で使われ、ヴィンテージトレーラーとして中古市場でも人気があります。
トレーラーとしての役目を終えた後も、本国アメリカではトレーラーハウスと呼ばれる定置された住居としてよく使われています。
日本でもよく、アメリカナイズされた雰囲気の住居や別荘として使われていますが、定置目的の場合には、大きすぎて道路を走れないフルサイズのトレーラーも、最初から定置される目的で輸入されています。キャンプ場やホテルなどで事務棟や、ロッジや宿泊棟として使われたりしています。
また、さまざまな大きさのトレーラーがありますので、それらもいろいろな用途に転用されています。それらは改造されトイレやキッチンなどを外して、移動できるフリースペースにしたり、レンタルスペースにしていたり、オフィスとして利用したり、さまざまな目的に使われています。
ヴィンテージのエアストリームトレーラーは鏡面仕上げでピカピカ光り、独特でよく目立つ形状です。レトロなイメージとも相まって、屋外に置かれて店舗や、宣伝のためのアドカーやイベントブースとして使われる例も良くあります。また、厨房設備などを追加し、キッチンカーに改造されることもとても多くあります。大型の車両はレトロなアメリカンダイナー風のテーブルとイス、カウンターなどを設けて、レストランやカフェなどの営業スペースとしても使われていれます。
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