コロナで早まったオリンピック後の予想図
2020年は新型コロナウイルス感染症はじまりの一年として、世の中の様々な習慣や形式が問い直されることになりましたが、私たちが関わるビジネスのあり方や働き方への影響も絶大でした。
とりわけ、人がリアル(対面)で人と会うことを止め、場所を選ばないテレワーク・リモートワークを始めたことで “オフィス”という仕事のためのスペースが要らなくなったことは、レンタルスペースコンサルティングを生業とする私にとってまさに「常識を覆される瞬間」だったように思います。
しかしながら2020年を境に起こったこの出来事は、私にとって“想定の範囲内”と言えなくもありませんでした。
というのも、2020年は本来なら東京オリンピックの開催年で――実際にはコロナの影響で2021年に延期となりましたが、私はこれを見越してさかのぼること3年ほど前から、オリンピック後の東京が廃れていくと予測していたからです。
依然として仕事をする場所としての“東京”は変わりませんが、あらゆるモノゴトが集中し過ぎて忙しないこの街を離れ、ゆったりとくつろげるもう一つの拠点を持つ“デュアルライフ”、それを求める“デュアラー”が増えることを見越していました。
皮肉にもコロナのせいでタイミングは早まりましたが、パソコンとネット環境さえあればどこにいても仕事はできると働き方に対する意識の変化が一気に加速したことで、私のビジネスも新たなコンセプトへシフトしていったのです。